
つらい時でも幸せな気持ちになれる?ストレス社会に生きる私達の救世主「オキシトシン」の驚くべき効果とは
「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンが昨今注目を浴びています。
今回の記事では、昨今のストレス社会に突如として注目を浴びたオキシトシンについてご紹介いたします。
1.オキシトシンとは
オキシトシンは元々「愛情ホルモン」と呼ばれ、女性の妊娠・出産時に大量に分泌されるホルモンとして知られています。
□ 出産を促す効果
出産するときに子宮を収縮させて、出産を促すことです。
よく陣痛を誘発させるための点滴に使われている成分のひとつがオキシトシンです。
□ 母乳をだす
出産したあとに、母乳を分泌させます。赤ちゃんがお母さんの乳首を吸うと、母親の脳からオキシトシンが分泌され、母乳の合成と分泌が発生します。
こうしてみると、妊娠や出産で大変なお母さんを助けてくれる良い成分だという事は分かります。
しかし、これが私達のストレス軽減にどんな関係があるのでしょうか?
近年の研究ではこのオキシトシンが様々なメリットを私達にもたらしてくれる事が徐々に分かっています。
□ 幸せな気分になる
□ ストレスが緩和する
□ 不安や恐怖心が減少する
□ 他者への信頼の気持ちが増す
□ 社交的となり人と関わりたいという好奇心が強まる
□ 学習の意欲と記憶力が向上する
□ 免疫システムが強化され感染症予防につながる
等実に様々な効果があると考えられています。
治療が困難とされていた自閉症スペクトラム障害に関しても有効であるとして現在研究が進められていますが、このオキシトシンを投与する事で改善の効果が見られたという報告もあります。
2.オキシトシンを発生させるには?
オキシトシンは、家族や夫婦関係、他者とのスキンシップや信頼関係に大変深く関係するホルモンとして考えられています。
□ 家族の場合
家族の場合は、家族で団らんしたり一緒に食事するなどして信頼関係を育む事でオキシトシンは分泌されます。
また照れ臭いですが素直に感謝の言葉を伝えたりするとより効果的だと考えられています。
□ 恋人の場合
よく道中でイチャイチャしているカップルはいますが、まさにオキシトシンが大量発生している状況です。
見つめあったりスキンシップを行う事で自然とオキシトシンが発生しており幸せな気持ちになっているのです。
ただあまり往来の中で2人だけの世界には行かないようにしましょうね。
□ 友人の場合
同性の友人や異性の友人であってもオキシトシンは出ます。
友人と食事にいったりお喋りしたり、心を開いて信頼関係を構築していければオキシトシンは発生します。
□ 一人の場合
中には「自分は孤独だ」という考えている方がいらっしゃるかも知れません。
しかしオキシトシンは一人の時でも分泌されます。
何かに感動する、誰かに感謝する、親切を心がけるー
そんな行動でオキシトシンは出ます。
映画をみて感動したり、レストランに入って店員さんに「ありがとう」と伝えるだけで少し前向きな気持ちになるのもオキシトシンの効果かも知れません。
3.オキシトシンが何故そこまで求められているのか
オキシトシンは人と人との関わり合いの中で生じるホルモンという特性から、人のコミュニケーションに深くかかわっています。
昨今ではメールやSNS、電話などでFace to Faceのやり取りが大分減ってきています。
その為、人とやり取りしているのに何だか物足りないあるい寂しいと感じるのはオキシトシンの発生がほとんど分泌されていないからです。
その為、ストレス環境の中で癒しといったものがなくなり信頼関係の構築も難しくなってきているのはそういった背景があるのかもしれません。
まとめ
オキシトシンは幸福ホルモンとして周知されましたが、研究はまだまだ続いています。
昨今のストレス社会の裏側にはツールの発達で人間同士のコミュニケーションが減った事からこのオキシトシンの分泌がされにくくなってきているという事も考えれています。
今一度、私たち自身が人と人とのコミュニケーションについて考え直す必要があるのかも知れません。
この記事がご参考になれば幸いです。

